制度を活用して正社員就職を目指す！　東京都専門人材育成訓練とは？

2024 年 1 月 15 日 | コラム・Topics

正規雇用労働者を増やすため、全国の自治体はさまざまな制度を実施しています。そのひとつが「東京都専門人材育成訓練」です。非正規雇用で働いている方向けの制度で、少ない費用で長期間の訓練が受けられるのが魅力です。実施している科目は多岐にわたり、中には調理師免許が取得できるものもあります。制度を活用して、調理師としての正社員就職を目指しましょう。

新しくはじまった東京都の制度「東京都専門人材育成訓練」

近年、さまざまな自治体が、正社員として働く方を増やす取り組みを行っています。就職セミナーの開催や助成金をもらいながらの企業実習など、支援内容は多岐にわたります。日本でもっとも人口が多く企業数の多い東京都でも、正社員雇用を希望する非正規雇用労働者が後を絶ちません。それを受け、東京都では正社員雇用を促進する制度をいくつか実施しています。そのひとつが「東京都専門人材育成訓練」です。

東京都専門人材育成訓練とは、現在非正規雇用で働いている方に2年間の職業訓練を受けてもらい、専門的な技術を身に着けたあと、正規雇用を目指すための訓練です。2年間の訓練ののちに、国家資格のような高度な資格取得に挑戦できるため、就職に有利に働きます。

東京ベルエポック製菓調理専門学校でも、2019年からこの制度への参加が決まりました。対象となるのは調理師科です。教材費の自己負担はあるものの、講座料を支払う必要がありません。2年間のコース終了後には調理師免許を取得できるため、料理人の世界に飛び込みたい方にはぴったりです。東京都外にお住まいの方もチャレンジ可能なので、興味のある方は問い合わせてみるのがおすすめです。

制度の対象者は？　受講の条件について

東京都専門人材育成訓練を受講するには、いくつかの条件があります。もっとも大きなハードルは年齢です。45歳未満の方でなければ応募することができません。また、受講開始日からさかのぼって1年の間に、公共職業訓練や求職者支援訓練実践コースを受講している方も対象外となります。さらに、新卒未内定の方も応募は不可能です。

ほかには、訓練受け入れ先の学校によって、個別の条件が設定されていることもあります。たいていは高等学校卒業以上、もしくはこれに準ずる方という条件が課されているようです。

上記以外の方なら、幅広く受講できる可能性があります。まずはハローワークへ行き、制度について聞いてみましょう。応募するためにはハローワークのキャリアコンサルティングを受ける、求職申し込みを行うなどの手続きが必要です。職員の方に詳しい内容を確認し、応募まで進みましょう。

調理師免許が取得できると、有利な点がたくさん！

東京ベルエポック製菓調理専門学校での訓練にて取得できる調理師免許。料理人として働くなら、調理師免許を取得しておくのがおすすめです。

最初に役立つのは、学校卒業に合わせて行われる就職活動です。調理師免許取得予定であるのをアピールすれば、一定のスキルがあることを企業側に理解してもらえます。調理師が求められるのはレストランや料亭などのほか、病院や給食センター、保育園などさまざまです。幅広い職場を選択できるようにもなります。

独立して店を持ちたい場合も、調理師免許が役に立ちます。開業自体は免許がなくてもできますが、お客さんや融資をしてくれるところなどからの信頼は得やすくなります。

また、海外で料理人として働きたい方も、調理師免許を取得しておくと便利です。日本を出て国外で働くための就労ビザ取得は条件が厳しく、申請しても却下されることが少なくありません。調理師免許は国家資格のため、所持していればビザの申請が通りやすくなるようです。

長期間じっくりと学び、就職できるチャンス！

未経験のまま就職してスキルを積もうと思っても、仕事の忙しさに追われ、じっくり学ぶ機会はなかなかありません。幅広い知識を得て基本的な技術を身に着けたい方は、専門学校に通うのがおすすめです。ただ、専門学校の入学はまとまった資金が必要になるほか、通学中の生活費も工面しなければいけません。元手が少ない方は、進学をあきらめてしまうこともあるのではないでしょうか。

現在、非正規雇用で働いているものの、料理の世界で正社員就職したい方は、この制度を利用するのがおすすめです。受講料がかからないため、少ない費用で進学できるチャンスでもあります。制度はいつ終了するかわからず、申請期間も短めです。興味のある方ははやめにハローワークへ問い合わせましょう。